鼠婚礼図 ねずみこんれいず |
十二支の先頭に数えられるねずみ。 もともとは「子」が「増える」の意味で、新しい生命が 種子の中に萌し始める状態を表しているとされます。 またねずみは、大黒天の使い、台所の護り神とされます。 大黒天はもともと五穀豊穣の神として伝えられ、今では 開運招福や財福の神として広く信仰されています。 北方を護る大黒天に合わせ、十二支の北に相当するねずみが 神使とされた、といいます。 小さい働き者のねずみには招福の思いが込められているのです。 本作の作者、伊藤若冲も、温かいまなざしでねずみたちを 見つめ、思いを込めて描いたのでしょうか。 吉祥の画題に合わせ、軸装の生地にもこだわりました。 中廻しには、縁起ものの花かごと巾着蓑、一文字と風帯には 「福」「寿」の文字が並ぶ福寿の紋様、天地(上下)には宝冠 牡丹を用いています。 めでた尽くしの「鼠婚礼図」。 ぜひ、お手元でお楽しみください。 【 彩美版とは 】 画材の質感と豊かな色調を再現するために生み出された 新時代の画期的な技法による複製画です。 最新のデジタル画像処理技術と高精度プリントにより、原画の 持つ微妙なニュアンスや作家の筆使いといった絵の鼓動までも が表現されています。 |
伊藤若冲 |
1716 京都の青物問屋「枡源」主人伊藤源左衛門の長男と して生まれる 1738 父源左衛門、42才で没 若冲四代目源左衛門となる 1755 次弟白歳に家督を譲り画業に専念する 1764 金刀比羅宮奥書院に赴き障壁画制作 1765 釈迦・普賢・文殊像三幅対、および花鳥図「動植 綵絵」二十四幅を相国寺に寄進 1775 この年板行の「平安人物志」に応挙、若冲、大雅、 蕪村の順で載る 1790 大阪西福寺および伏見海宝寺にて障壁画制作 1799 石峯寺本堂天井画花卉図制作 1800 九月八日没 相国寺で法要が行われる 1889 相国寺「動植綵絵」三十幅を宮中へ献納 2016 東京都美術館で「生誕300年記念 若冲展」開催 |
用 紙 |
和 紙 |
画面寸法 |
天地:27.0cm×左右:46.3cm |
額装寸法 |
天地:45.0cm×左右:64.2cm |
額 縁 |
高級木製額縁(黄袋・吊り金具・ひも付き) 重 量:約2.0kg |
証 明 |
所蔵先承認印付き証紙を貼付け |
原画所蔵 |
細見美術館 |
企画制作 |
共同印刷株式会社 美術商品部 |